アショカとは

アショカ ASHOKAについて

ASHOKAは、公益のためのイノヴェーションに取り組む人々の集団です。
39カ国にカントリーオフィスを設置し、90カ国で活動をしています。

 

1980年の発足から続いているASHOKAの核の活動は、「システミック・チェンジメーカーSystemicChangemaker」を見つけ出し「アショカフェローAshokaFellow」として認証しASHOKAネットワークに入れこむことです。そして、必要な場合は生活費援助を提供するほか、取り組みの拡大のための法務などの専門家がプロボノ支援に入ります。システミック・チェンジSystemic Changeとは、社会の問題の現象面の緩和(従来的なチャリティー)ではなく、「現象面の不具合を生み出している根本的な問題を変革する仕組みを実施することによって促される大きいスケールの変革」を意味します。過去36年間に選出された約3200人のシステミック・チェンジメーカーは、90カ国に散在しています。

ASHOKA ジャパンは、東アジア初の拠点として2011年に開設され、2015年10月までに5人のASHOKA フェローが選出されています。続けて2013年韓国に発足し、これまでに7人のフェローが誕生しました。

ASHOKAは進化し続けています。
2008年頃から、「Everyone-A-Changemaker」(私たち1人ひとりがチェンジメーカーになる)という標語を掲げ、(フェローのような)特別な人だけではなく、性別、人種、貧富、学齢、障害があるかないかなどを超えて、全ての人がおかしいと思ったことを変える当事者になる世界を築くことを目指しています。
そのためには、教育の変革が必要だという理解から、YOUTH VENTURE (ユースヴェンチャー)、ASHOKA U( アショカユー)、CHANGEMAKER SCHOOL(チェンジメーカースクール)の三つの取り組みが4年前から進められています。

大学が、社会を変える人材を生み出す孵卵器となる仕組みです。アショカが規定する基準に適う大学を認証し、ネットワークが広がりつつあります。2015年現在、アメリカのBrown大学、 Cornell 大学、Johns Hopkins大学などを含める6カ国の33大学が認証を受けており、常に認証のためのスクリーンが行われています。

21世紀リーダーの必須の資質である「エンパシー」と「おかしいと気づいたことを変える能力」の育成に重点を置く幼稚園、小中高校を「Changemaker School チェンジメーカー・スクール」として認証しネットワークを世界中に広げています。2015年時点で、アメリカに60校、フランス、英国など西ヨーロッパとアフリカを合わせて100校を超える認証スクールのネットワークができつつあります。世界で3万校の認証を目指しています。
日本では、2015年9月から「ASHOKA U」および 「Changemaker School」の準備を始めています。

若者の教育分野の取り組みのうち、実施されている国々のなかでもアショカ・ジャパンが群を抜いているのが、ユースヴェンチャーです。アメリカ、ドイツ、英国、フランス、アイルランド、インドなどでも行なわれていますが、各国でその国の文化に合わせた違う内容の取り組みとして発展しています。ユースヴェンチャーは、20才以下の若者を対象とする取り組みで, 気づきから変革のアイディア、実践まで全てのオーナシップを若者自身が持つことが基本の一年間の実験環境です。従来的な教育の要素である「教える」「訓練する」「指導する」といった大人から若者への行為を一切取り除いた自由な環境でもあります。
ハイアラキーと集団主義が二つの主柱である日本社会でも、その構造が変わらざるをえない時代が始まっています。 目まぐるしい変化に充ちた新しい時代の入り口に私たちは立っています。これまでの教育が生み出した「指示を素直に受け取り、指示通りに行動する」人間は生きるのは難しい時代です。ユースヴェンチャーのコミュニティーが重要視する資質は、エンパシー(自分の心を他者の心に重ねる能力)、自分の頭で考え自分の心で感じたことを行動に移すリスクをとる勇気、レジリエンス(転んだら起き上がり前へ進む力)です。私たちは、こういった資質を備えた人間が21世紀をリードすると考えています。

日本では、2010年、2011年のパイロットでの試行錯誤を経て、2012年春から本格的に始動してきました。2012年夏に行なわれた第一回の審査パネルから、すでに60チームが選出され、チームメートを合わせて合計200人の若いチェンジメーカーが輩出されています。


企業が社会を大きく変える鍵を持っているという理解から、企業がチェンジメーカーとなるためのキャンペーン「企業の力が世界を変える;Every Company-A-Changemaker」を、日本では2015年7月にスタートしました。7月のキックオフには、近代史ではじめて「売り上げ」と「環境負担半減」「10億人の生活の向上」を同等の目標とする企業戦略をうちだしたユニリーバ社のプレゼンを行ないました。2020年オリンピック年まで、企業に21世紀の企業の責任とミッションを問いかけ、気づきを促すべく年間2〜3回のイヴェントを実施する予定です。

 

アショカの名前は紀元前3世紀にインド亜大陸を統一したアショカ王にちなんで名付けられています。アショカ王は暴力の払拭、社会福祉の向上、経済の成長に自分の生涯をささげました。彼はその創造性、寛容性、そしてグローバルな視点をもって社会改革に挑んだ歴史を先取りする社会変革者と言えます。

 

ASHOKAの参考文献

静かなるイノベーション――私が世界の社会起業家たちに学んだこと
ビバリー・シュワルツ 著、藤香里 訳

How to Change the World:Social Entrepreneurs and the Power of New Ideas
David Bornstein 著(Oxford University Press)

Social Entrepreneurship:What Everyone Needs to Know
David Bornstein+SusanDavis 共著(Oxford University Press)

社会起業家になりたいと思ったら読む本(上記の日本語版)
デヴィド・ボーンスタイン+スーザン・デイヴィス 共著、有賀裕子 訳、井上英之 監修(ダイヤモンド社)

Rippling : How Social Entrepreneurs Spread Innovation Throughout the World
Beverly Schwartz 著(Wiley)

チェンジメーカー〜社会起業家が世の中を変える
渡邊奈々 著(日経BP社)